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2021-10-11

ポストピアスをネジバネ式イヤリングにリメイク

After リメイク後のイヤリング①
After リメイク後のイヤリング②

台形フォルムの七宝のようなイヤリングと、華やかなお花のイヤリング。こちら2点のイヤリングは、元々ピアスだったものをイヤリングにリメイクしたものです。(他店ご購入品です。)

それぞれネックレス&ピアスのセットで販売されていたもので、デザイが素敵で気に入って購入されたそうですが、ネックレスだけを愛用されていたとのこと。お客様はイヤリング派なのでピアスは保管しておられたそうです。Atelier Yuu*のアクセサリーを気に入ってくださっているお客様よりご相談があり、イヤリングへのリメイクをお引き受けさせていただきました。

せっかくのお気に入りのデザインのピアス、コーディネートのお仲間に入れてあげたいですよね。

しかし、こういった貴金属以外のアクセサリーには溶接加工が困難なため、新しいパーツを取り付けるのは難しくなります。恐らく、イヤリングへのリメイクはできないと回答されるお店が多いでしょう。でも、全く方法が無い訳ではありません。私の加工できる範囲での対応となりますが、金属用の超強力な接着による方法で試みることにしました。

Before リメイク前のピアス①
Before リメイク前のピアス②

上の画像が元のピアスの状態です。スタッドタイプのポストピアスで、芯が立っていますね。芯をカットして、イヤリング金具を接着する土台を整えていきます。

「ピアス芯をカットして、イヤリング金具を接着する」

「あ、切って貼るだけなんだ!」って思われる方が多いかもしれません。でも、そうスムーズにいかないのがアクセサリーリメイクの難しいところ。

まず、今回は各々に合うイヤリング金具を探す必要がありました。接着面の形状がフィットして、なおかつ接着強度が得られるような面積のあるものが必要です。いくつか仕入れて、実際に本体にあてがって検討し、それぞれに合うものをセレクトしました。

イヤリング金具を接着する土台の表面部分も、しっかり接着できるよう凸凹した部分を削ってならします。削っていく作業の際は、本体を傷つけないように最新の注意が必要です。金属は削るのに時間がかかりますので、ゆっくりと慎重に!削るためのリューターは回転しているため、しっかりと集中し固定して作業することが肝心です。うっかり滑らせてしまうと色んなとこを傷つけてしまい悲惨なことになります。

厚みのあるアクセサリーは、中が空洞の場合があり、削りすぎると大きな穴を開けてしまう可能性があります。お花のパーツは、やはり空洞があるようだったので、その辺りの見極めも必要でした。

お預かりしたものが「どんな素材なのか」「どんな作りであるか」不明なことが殆どのアクセサリー。加工を進めていく過程で判明する思わぬ現実に、心臓はバクバク…胃はキリキリ…果たして無事にお客様のもとにお届けできるのかと、不安でたまらなくなる事もしょっちゅうです。

私の知識と技術とアイデアを総動員して、緊急対応しながら手を進めていきます。お預かりした大切なものを破損させる可能性も過分にあります。お客様にはその旨をご了承いただいておりますが、そのプレッシャーはとても大きくいつも緊張してしまいます。

それぞれの接着箇所に合ったネジバネ金具。無事に取り付け完了です!重量もあるイヤリングなのでしっかり止まるように調節できるネジバネ金具は正解だと思います。滑り止めや装着中の痛み軽減にもなるシリコンキャップもお付けしました。

ネックレスとセットでも、もちろん単独でも身に付けていただけるようになり、とても喜んでいただけました。

つい長い記事になってしまいました。最後までご覧くださりありがとうございます。

  • お客様お持ち込みのイヤリング2点
  • 真鍮メッキ製のイヤリング金具でリメイク
  • 参考リメイク価格 各々3,000円から

※デザインにつきましては、おおまかなご希望のみお伝えいただき、基本的にお任せいただく形を取らせていただいております。

※今回のような<ピアス→イヤリング>のリメイクはケースにより価格は大きく変わってまいります。リメイクできない場合もございます。

↑↑ オーダー・リメイク&リペア事例紹介はこちら ↑↑

<Syuri33>


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