変色してしまったシルバー925・天然石ネックレスを14kgfで仕立て直すリメイク

お客様よりお預かりしたのは、美しい天然石付きのロングネックレス。ゴールドメッキされたシルバー925で仕立てられていましたが、経年のご使用でチェーンのメッキが剥がれてしまったため、14kgfで同じように作ることはできますか?とのご依頼でした。


メッキは数ミクロンの薄い層ですので、どうしても経年のご使用でメッキが剥がれてしまいます。特にチェーンは肌や衣類に触れることが多いので、摩耗が早いように思います。実は、数年前のイベントで当店ネックレスをご購入くださり、その際に、今回のネックレスのご相談もいただいてたんです。その時は、ネックレスのことを最も理解されているメーカー様でのお修理をお勧めさせていただきました。再メッキで煌めきが甦ったそうですが、やはり前回同様に変色してしまったのだそうです。
14kgfも貴金属の無垢素材ではありませんが、芯となる真鍮の上から、メッキよりも遥かに厚い層のK14を熱と圧力で圧着させている素材のため、禿げる心配が殆どないと言われています。お手入れと保管を正しく行なうことで、長くその煌めきを楽しんでいただくことができる素材です。
《14kgf、お手入れ&保管方法については、当サイト「Trivia トリヴィア」にて記事を掲載しています。チェックしてみてくださいね。》
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トリヴィア
ということで、いざ!
\14kgfで、全く同じデザインに再現リメイクです!/

元のシルバーチェーンに近いイメージの14kgfチェーンを、いくつかピックアップしてお選びいただきました。一番右の落ち着いた煌めきのチェーンに決定です。
リメイクは、完成しているものを解体していくところから始まります。しずく型の天然石を全て外していきます。この形状のカットはブリオレットカットと呼ばれていて、特に細くなった先端は繊細で欠けやすいんです。取り外すのも、もう一度ワイヤーで取り付けるのも、とっても緊張するんですよ〜。

こちらのネックレスは、元々日本の有名メーカーさんのもので、仕立てた職人さんもきっと腕利きの方が担当されていたのだと思います。とても丁寧に加工されているのが伝わってきました。ワイヤー加工自体の美しさは勿論ですが、
- チェーンのコマのどの部分に取り付けるのか?
- 取り付ける際の石側のワイヤー加工の向きはどうするか?
- 石の微細な大きさの違いも考慮しての配置間隔をどうするか?
など、「こんな感じかな?」という感覚で作られたであろう部分はなく、全てがきちんと計算されて作られていました。
ビーズアクセサリー作家さんは、星の数ほどいる時代になりましたが、ここまで配慮して制作されているものは意外と少ないと思います。一見して分かる部分では無いけれど、一つの作品としての佇まいは歴然とした差が出てくるものです。何かが違う!と思わせる綺麗なものって、シンプルなデザインであればあるほど、そういった細やかな視点を持って作られているものなのですよね。
私もまだまだ未熟ながら、その視点を大切に制作していますので、こういった真摯なモノづくりを感じる作品に触れると、とても嬉しく背筋の伸びる思いがします。


最大限の敬意を払って、こだわりの部分も全て同じように仕立てさせていただきました。とても勉強になりました!





画像でもお分かりいただけるように、とっても小さくてキャンディのように可愛らしい天然石たち。お気に入りのネックレスが14kgfの煌めきでよみがえり、とても喜んでいただけました。
元々のチェーンは、いぶし銀のように雰囲気のあるシルバーチェーンでしたので、アンティークな雰囲気のチャームなどを通してお使いいただくと素敵なはず。そのままご返却となりました。
大切なネックレスのリメイクをお任せいただきありがとうございました。
末長くご愛用いただけますように♪

- 他店購入の天然石付きロングネックレス(Silver925・ゴールドメッキ)
- 金属部分全てを14kgfパーツで仕立て直し
- 参考リメイク価格 20,000円〜
※デザインにつきましては、おおまかなご希望のみお伝えいただき、基本的にお任せいただく形を取らせていただいております。
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